初夏に向けて、インナードライ肌に負けないスキンケア

暖かくなり、日差しが少しずつ強まってくるこの季節。服装は軽やかになり、気分も上向きになる一方で、肌には新たな負担がかかりやすくなります。秋冬は乾燥が気になるため、保湿に力を入れることが多いですが、春夏になるとつい開放的な気分から、お手入れが後回しになってしまうことも。
汗や皮脂で肌がうるおっていると感じますが、実は肌の内側は乾燥している…ということも少なくありません。今回は、インナードライ肌の原因と正しいケア方法をわかりやすくお伝えしながら、初夏を快適に過ごすためのスキンケア習慣をご紹介します。
インナードライ肌とは?
「インナードライ肌」の「インナー」とは「内側」の意味ですが、具体的には肌の角層を指しています。角層は本来、水分を保持する役割がありますが、紫外線や誤ったスキンケアの影響で内部の水分が失われることがあります。そうすると、肌表面は皮脂過剰でテカったり、べたついたりしていても、角層は乾燥している状態に。
脂性肌と間違われやすいですが、脂性肌は皮脂量も水分量も多いのに対し、インナードライ肌は「肌表面は皮脂過剰+角層内部は水分不足」という肌状態です。見た目にはうるおっているようでも、実際には乾燥している「隠れ乾燥」なのです。
セルフチェック!あなたの肌、インナードライかも?
「皮脂が出ている=脂性肌」と思い込んでいませんか? インナードライ肌は、見た目の印象とは違い、肌の内側が乾いている状態。乾燥肌とも異なり、水分が不足しているけれど、皮脂が多いのでうるおって感じるのが特徴です。脂性肌とも乾燥肌とも違うとわかれば、ケア方法も変わってきますよね。そこで、まずは自分の肌状態をセルフチェックしてみましょう。
以下のチェック項目に、いくつ当てはまりますか?
✓ 洗顔後すぐに肌がつっぱるが、時間が経つと皮脂が出てくる🧼 ✓ スキンケアのなじみが悪い🧴 ✓ ファンデーションが崩れやすく、時間が経つとくすみが気になる🎨 ✓ 鼻や頬は皮脂が目立つのに、口まわりやUゾーンはかさついている⚖️ ✓ Tゾーンの毛穴が目立ち、ベタつく✨ ✓ 肌のキメが粗く、ごわつき・硬さを感じる🔍 ✓ 肌を触るとベタっと感じるけれど、かさつきや、ひどいと皮むけすることもある😳 |
3つ以上当てはまったら、インナードライ肌の可能性が高いかもしれません。しっかり保湿しているつもりでも、肌の内部が乾いている状態は、外からはわかりにくいです。自分ではなかなか気づきません。
ここで普段、洗顔や保湿をどうしているか、振り返ってみましょう。見た目ではわかりにくい「隠れ乾燥」は、洗顔方法や保湿ケアを見直すサインです。
インナードライ肌を引き起こす、主な原因

1. 紫外線による影響
春から夏にかけて、紫外線量はぐんと増加します。紫外線は肌の表面だけでなく、角層の水分を奪い、バリア機能を低下させる原因に。これにより、水分の保持力が弱まり、肌の内側の乾燥が進行します。
2. 冷房と汗の影響
気温が上がる季節は、屋内では冷房が使われ、屋外との温度差が肌に負担をかけます。冷房による乾燥だけでなく、汗が蒸発する際に角層の水分も一緒に失われてしまうため、思った以上に肌内部の水分が減少していることも。
3. 間違ったスキンケア
洗浄力が必要以上に強い洗顔料を使っていたり、皮脂が気になるからと保湿を控えてしまったりすると、肌は乾燥してしまいます。また、化粧水だけで済ませるケアは、水分と油分のバランスを崩し、肌を乾燥させる原因になることがあります。
インナードライのときこそ基本を大事に:3つのポイント

1.日やけ止めは「こまめに・ムラなく」
紫外線はインナードライの原因にもなるため、こまめなUV対策が欠かせません。その日の予定にあった日やけ止めを選びましょう。SPFやPAの数値だけに頼らず、しっかり塗って・必要なタイミングで塗り直すことがポイントです。
気象庁|UVインデックス 紫外線予測分布図 で、紫外線量のチェックもするといいですね。
2.落としすぎない洗顔でうるおいを守る
洗顔は、肌のうるおいを残しながら洗い上げるタイプのものがおすすめです。泡でやさしく包み込むように洗うことで、摩擦を避けられます。何より、ふわふわ泡に包まれる感じがたまらなく好きという方も多いのでは?汚れや余分な皮脂などはしっかり落とすけれど、肌のうるおいまでは奪わないことが大切です。
3.水分も油分も補給して、うるおいバランスを整える
洗顔後は、水分と油分のバランスを整えるスキンケアを丁寧に行いましょう。「ベタつくから化粧水だけで…」というケアは、インナードライを進ませることも。水分だけでなく油分を補うことで、角層のうるおいをしっかりキープできます。
いかがですか?本当に基本的なことですよね。紫外線防御に関しては、日やけ止めを使うだけでなく、紫外線の強い日中を避けて出かけたり、帽子・長袖・日傘などを活用するのも効果的です。
また、朝晩のスキンケアには、ベントナイト配合のスキンケアもおすすめの一つです。ベントナイトは、古くからスキンケアに使われてきた、ミネラルを豊富に含む天然クレイ。洗浄成分や整肌成分として化粧品に用いられます。洗顔料は泡タイプを、保湿アイテムはみずみずしい使用感触のものを選べば、汗ばむ季節になってもインナードライの肌を心地よくケアできるでしょう。
おわりに:肌のうるおいバランスを整えて、初夏の準備を

インナードライ肌は、見た目では気づきにくいだけに、ケアを怠ると様々な肌トラブルにつながるリスクがあります。この季節に保湿ケアや乾燥対策とは意外かもしれませんが、ちょっとしたスキンケアの見直しと季節への意識で、この時期ならではの乾燥から肌を守ることができそうですね。皮脂と水分のバランスを整え、肌のうるおいを満たして、初夏を快適に過ごす準備を始めましょう。
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